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2025年3月17日
アジア太平洋地域における無形文化保護のためのオンラインセミナー第7回・第8回を実施しました(2025年2月21日、26日)
IRCI研究事業「アジア太平洋地域における無形文化遺産保護のための研究フォーラム」では、新規事業「アジア太平洋地域の無形文化遺産と気候変動に関する調査研究」との共同企画として、気候変動と在来知に関連したテーマで2回のオンラインセミナーを開催しました。
2025年2月21日に開催した第7回アジア太平洋地域における無形文化遺産保護のためのオンラインセミナーでは、ナイジェル・T・クローホール氏(ユネスコ自然科学セクター地域・先住民知識システム(LINKS)プログラム課長)を講師に迎え、「気候変動に関する先住民および在来の知識:ユネスコによるアフリカおよびカリブ海におけるコミュニティ主導の調査研究」についてお話しいただきました。クローホール氏は、同地域の遊牧民コミュニティへの気候変動の影響を調査研究するイニシアティブを紹介するとともに、気候政策や適応策を促進するためには在来知・先住民知識と科学的アプローチを統合することの重要性を強調しました。コメンテーターのズォン・ビック・ハン氏(ユネスコ東アジア地域事務所文化プログラム専門官)からは、クローホール氏の議論を無形文化遺産保護条約と関連づけながら、ジェンダーダイナミクスや母語の保護、アジア太平洋地域における事例研究の必要性に言及しました。
同月26日の第8回オンラインセミナーには日和崎りさ氏(米国ロードアイランド大学助教授、カナダ・ラヴァル大学准研究員)を講師に迎え、「先住民および在来の知識を活用して適応能力を高める:東南アジア沿岸部コミュニティの事例から」のタイトルで講演いただきました。講演のなかで日和崎氏は、在来知が地域社会における環境変化への適応や災害リスク軽減に極めて重要な役割を果たすこと、また、公平で持続可能な適応を実現するため、こうした知識を将来世代に継承する必要があることを強調しました。コメンテーターのクリストファー・バラード氏(オーストラリア国立大学准教授)は、公平性や脆弱性を考慮する必要性に言及しつつ、地域主体の遺産の定義やあらゆる形態の在来知を認識することの重要性を強調しました。
両セミナーの録画記録はIRCI公式YouTubeチャネルにて間もなく公開予定です。
「アジア太平洋地域における無形文化遺産保護のための研究フォーラム」では今後もオンラインセミナーを実施していきます。今後のセミナー情報は、本IRCIウェブサイト、公式FacebookおよびフォーラムのFacebookグループにて掲載します。
今後開催予定のセミナーへの質問や提案、取り上げてほしいトピックなどがありましたらIRCI事務局へ御連絡ください。
第7回オンラインセミナーの様子(2025年2月21日)
第7回オンラインセミナーの様子(2025年2月21日)
第8回オンラインセミナーの様子(2025年2月26日)
第8回オンラインセミナーの様子(2025年2月26日)